今日は宗教についてのお話。
最近、妻と見始めた恐怖系海外ドラマで「エクソシスト」というのがあります。
あのホラー映画の金字塔「エクソシスト」のドラマ版なのですが、これが、その・・・やっぱり、怖い!!
いままで、「ウィーキングデッド」や、そのスピンオフ「フィアーザウォーキングデッド」、あと「Zネイション」(これはコメディ?)なんかも見てきましたが、もうダントツで怖いですよ。
ゾンビものは、グロいですけど、ありえない話ですからね。
死人がよみがえって噛み付いてくるわけですから。
もし現実に起きたって、最悪チカラ技で、なんとかやっつけるコトもできますし・・・。
しかし、このエクソシストの「悪魔祓い」というのは、どちらかというと精神的なものですから、ゾっとしますよ。
コレが怖さの違いです。ハイ。
このドラマの中で、ある奥さんは神父さんに『自分の家が悪魔に取り憑かれた』と相談しにくるのですが、神父さんはこんなコトを言ってしまうのです・・・。
「あの・・・、悪魔なんて”例えば”みたいなモノで、実際には存在しませんよ・・・。」
チョッと、待った!! ソレは言っちゃあダメでしょう?? アナタ神父さんなんだから。
そりゃあね。みんなウスウス思ってますよ。
たぶん神社の神主さんだって思ってますよ。「お稲荷さんって・・・ねえ・・・キツネだし・・・」って。
お坊さんだって、輪廻転生は信じていても、まさか千手観音が実在するとかは思ってないんじゃないですかね・・・?
宗教と進化論
このブログの読者さんなら、もうご存知と思いますが、アメリカ人というのは、実は信心深い人が多く、ダーウィンの進化論を信じない人も多くいます。
例えば『生物科学Volume 56,No.1』という本の中では、このような統計が紹介されています。
国際比較:「ヒトは下等な種から発達した」という意見に賛成する人の国別の割合と順位
国名 順位 割合% ドイツ 1 91.5% 日本 2 90.1% デンマーク 3 89.1% スウェーデン 4 86.4% オーストラリア 5 83.6% ポルトガル 6 83.1% ブルガリア 7 79.4% イギリス 8 78.3% チェコ 9 76.8% スロバキア 10 75.9% スペイン 11 73.5% … … … アメリカ合衆国 14 46.2%
ドイツが一位で、二位が日本という結果。
おいおい、日本、頑張れ!という気持ちにもなってしまいますが、なにより、このアメリカの低さですよ。
さすがアメリカ。
アメリカでは、実にダーウィンの進化論を信じている人のほうが少数派で、6割近くの人が「進化論・・・?んなわけないジャン。」とか言っているのですよ!
宗教教育
かくいう僕も、毎週日曜日には家族で教会へ行っている、熱心なクリスチャンですし、僕の通っていたアメリカの大学は、教会が運営する私立の大学でもありました。
教会運営の大学と言うコトもあり、卒業には宗教の単位も必要で、聖書の勉強なんかもするわけです。
しかし、だからと言って、『進化論』を飛ばすわけにも行きませんし、生物や心理学の授業では、教会の教義とは矛盾する部分も、多々出てくるわけでして・・・。
ある心理学の先生は、クラスの最初にこのように言ってくれました。
『科学を勉強していく上で、教会との矛盾を感じるコトもあるでしょう。しかし、神様を信じているからと言って、科学を否定する必要はありません。両方をよく研究して、自分自身の折り合いのつくトコロを探せば良いでしょう。』
僕はコレは、実にいい考えだと思います。
盲目的に神を信じるのは危険ですし、疑問を持たなければ思考は止まってしまいます。
だいたい「神様がそう創ったから。」というのが全ての答えなら、人間は中世のまま。発展しませんヨ。
進化論は未完成?
しかし、僕にとっては「長い年月を経て進化したから・・・」という『きまり文句』も、ソコに疑問を持たないのであれば「神様が造ったから・・・」と言っているのと同じように感じます。
『進化論』(最近では『自然沙汰』?)を含む科学というのは、これからも発見はあるでしょうし、発展していくものです。
「コレで完成。コレで終わり。」というモノではないはずなのです。
多くの人たちが研究を重ねて、いままでわからなかった多くの部分がわかるようになってきたのと同じように、これからわかるコトも多いのです。(もしかすると、ソッチのほうが多いかも?)
例えば、恐竜だって、つい最近までは大きな『トカゲ』だったのに、いまではフワフワの羽毛の生えた、大きな『鳥』だったと言う考えが主流だそうです。
○参考資料
『進化』や『自然沙汰』について、難しい本の一つでも読んだコトが無いのに、「アレは進化」と言い切ってしまうのは、ある意味、盲目的にも感じるわけですが・・・。
日本人だって信心深い
しかし、日本人は信仰心を忘れたわけではありません。
なんだかんだで、初詣は行きますし、節分には豆まき、お盆にはお墓参りして、クリスマスまで祝ったりと、一体どの神様を信じているのかわからないくらい、宗教行事に事欠きません。
科学者だって、おみくじくらい引くわけですよ。「信じてない」とか言いながら、気にしたりするんですよ。
もしかすると、日本人こそ、科学と宗教の『折り合い』を付けるのが、上手なのかもしれませんね・・・。
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