アメリカ人男性のアレが『帽子』を被っていないワケ・・・

僕がアメリカの大学にいた頃、すごく流行った歌のなかにニルヴァーナの「Smells Like Teen Spirit」という歌がありました。

その頃はまだ『グランジ』なんていう言葉は一般的では無く、このバンドも『オルタナティヴ・ロック』の一つとして雑誌なんかでは紹介されていたのです。

その時期に仲良くしていたポルトガル人の女の子は、僕と同じく音楽好きでした。彼女は欧州出身ですが、肌の色は濃く、髪の毛も強いカールでしたので、白人女性というよりは、どちらかというと「ラテンな人」という感じでした。

そのせいか、すごく明るい性格で、彼女と話しているといつも笑いが絶えなかったのです。そういう人は友達が多いですよね。彼女の周りにはいつも多く人がいて、人気者だったのです。

やはり彼女も、このバンドのファンでもあったのですが、どうもこの「オルタナティヴ(代替という意味?)」という言葉が気に入らなかったようでして「なんか『しょうがなく聞いている』みたいでイヤ!」なんて事を言ってた事を覚えています。

今はどうかは知りませんが、その頃アメリカでは、まだまだカセットテープでのアルバム販売というのが結構な割合でありましたので、僕はニルヴァーナのアルバムはカセットテープで購入していたのでした。

いまでもこの「Smells Like Teen Spirit」という曲を聞くと、その時期のことを思い出して懐かしくなったりするのです。彼女はいまごろ、どうしてるかなあ~?







しかし、まあこのジャケットですよ。
よくみてください。

日本人男性の約半数(統計的に)は「オイ、ちょっと待て!赤ん坊のくせに!なんなんだ!っざけんじゃねーぞ!」と心なかで叫んでいることでしょう。

なぜかこの赤ん坊には、しっかりと頭の出ている、えらく大人なモノがついているのです。

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アメリカでは普通


実は、アメリカでは男の子の赤ん坊が生まれると、病院からご両親に「皮はどうしますか?」なんて聞かれたりするようです。

それが普通なのです。

そして、ご両親は「まあ、せっかくなので・・・。」みたいな感じで承諾するわけですが、プラスαの少しの費用で、病院は生まれてすぐの赤ちゃんの先っぽの皮をチョキンと切り取ってくれるのです。

聞くところによると、その方法というのは電熱線を巻いて『焼き切る』のが一般的だそうで、失敗して先っぽ丸々焼き切ってしまったという事故もあったそうな・・・。(キャー!)

なので、普通アメリカ人男性はみんなもう赤ん坊のときから”帽子を被っていない”状態なのですが、ほんのたま~に御両親がなんらかの理由で拒否なんかする場合もあり、その男の子はなんとなく皆とシャワールームに行くのがちょっとハズカシかったりするのです。

実は、僕にも一人だけ”帽子を被っている”アメリカ人の友人がいました。

彼はよく「なんでパパとママはこんなモン残してしまったんだろう?」とか言って愚痴ってました。

僕はそんな時「君だけじゃないさ・・・」みたいに、励ましてあげることもできたでしょうが、そんな勇気があるわけもなく、「きっと何かの理由があるんだよ。」と、ホントは何も知らないくせに、出まかせの慰めの言葉を彼にかけてあげたのでした。

その理由って?


日本でもヒットしたアメリカドラマ「デスパレートな妻たち」のあるエピソードで、メインキャラクターの女性に男の子の赤ちゃんが生まれるのですが、旦那さんが『皮を切る』ことに反対するシーンがあります。

その理由というのが「彼から”快感”(英語ではpleasureと言ってました)を奪い取る権利は僕たちには無いのだ!」とのこと。

僕はそれを聞いて「?」となりました。

なぜなら「そんな事、くらべれるわけないじゃないか!?」と思ったからです。快感に指数のようなモノがあれば別ですが、どちらが良いなんて事を調べられるハズが無いのです。

結局、そのお話しでは、奥さんが無理やり手術を決行してしまい、夫婦の間に溝ができてしまうのですが、こういうのって、女性はそこまで気になったりするモノなのでしょうか・・・?

このドラマはもう放送終了から何年も経ちましたが、この旦那さんと同じ主張を唱える人も年々増えていったようです。

それは、最近ではアメリカ人男性の「新しいトレンド」にもなってきていて、実に、皮を元に戻す手術もあるのだとか。(まあ、それならくらべられますね・・・。)

宗教的な面


また、その部分の皮を切り取るという習慣は健康管理面の理由もありますが、元々はユダヤ教やキリスト教の宗教的なものでして、聖書にもその記述があり、ある意味、古代からの風習の一つなのです。

現在のような清潔な生活を送れる人には必要ないかもしれません。だって、先っぽ全部切り落としちゃう危険もあったりすのでしょ?

なので、この「新しいトレンド」は「宗教に縛られない、自由」を意味するのかもしれません。

もしあなたがトイレでアメリカ人の隣に立つことがあって、覗き込んだときに、「新しいトレンド」が見えたなら、彼は本当の意味での「自由人」であるのだと、心の中で称賛してあげるのが良いでしょう。

・・・っていうか、覗かないでください。

コメント

  1. mi より:

    こんにちは。奥様の母国、イタリアからです。

    1995〜2005年くらいにかけて、米ドラマで「FRIENDS」ってあったんですが、ご覧になられたことありますか?その中の一話で、俳優の卵のイタリア系の男の子(アメリカ生まれ)が「ユダヤ系の役」のオーディションに行くというのがあるんですけど、ヌードシーンもあるために応募資格が「割礼済」なんです。その子は割礼していなかったので、女友達の一人がソーセージで付属部品をこしらえてくれて...という話でした。そこで「あ、割礼しないアメリカ人もいるんだ。」と思ったことがありました。

    そして、これは最近の米ドラマですが「The Big Bang Theory」で、ユダヤ系の男の子が奥さんから妊娠を知らされて、嬉しい反面、思いがけない出来事にちょっとパニックになってしまうんですね。で、こんなことも心配だし、あんなことも心配だし...って言っているなかに「宗教はどうしよう?(奥さんはキリスト教)割礼はどうする?みんなは野蛮行為だっていうけど、しなかったら...」みたいなことを言っていて、そこでまた「へ〜、アメリカでも野蛮行為って言う人達もいるのね。」と思った次第です。

    カリフォルニアでは割礼率が30%程度になったとも聞いたので(ラテン系移民が多いからでしょうか)、「実際のところ、どうなんですか?」と在米日本人ママグロガーさんに訊いたところ、「うちはやってませーん」というかたもいたし、「学校でいじめられたりする場合もあるからしたほうがいいかもよ、と現地人からアドヴァイスを受けた」というかたもいらっしゃいましたね。

    こちら欧州ではユダヤ系、イスラム系、アフリカルーツ家族の一部を除けば、割礼はもうほとんど行われていないようです。うちにも男の子がいるのですが、割礼については、出産の時も洗礼式の時も、何の話もありませんでしたね。ドイツでは子供の身体の integrity の権利をめぐって、割礼が裁判にもなったそうです。

    夫によると、伊人男子、アメリカ人に「割礼しないなんて衛生的に信じられない」なんて言われると、「ビデを使わないお前らは黙れ。」と返すそうですよ。笑 イタリアはビデ普及率世界一ですからね。

    割礼、文化人類学的になんとも興味深い一件ですね。

    ブログの更新、楽しみにしています。

  2. mi より:

    >在米日本人ママグロガーさん

    訂正: 在米日本人ママブロガーさん ...でした。

    • busan99 より:

      miさん、どうもコメント有難うございます!
      「FRIENDS」は人気ドラマでしたね。実はあの番組は僕が海外ドラマにハマる前でしたので、あまり見ていないのです・・・。
      僕は妻が欧州出身なのに、ヨーロッパの事は殆ど知らなかったりするので、こういった情報はありがたいですね。
      これからもよろしくおねがいします!

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