日本人って何なんだ?『生地主義』と『 父母両系血統主義』

国々の違い

ある時、ウチの次女がこんなコトをいいました。

「私は半分だけ日本人ってコトだよね。」

それを聞いた妻は、彼女にこう言ったのです。

「そういう言い方もできるけど、あなたは日本では丸々日本人デス。税金が半分になったりとかはしませんヨ。」

妻はこんな賢い例えを言ったのに、次女はあまり納得しなかったようで、困惑した表情をしていました。

でもやっぱり、妻の言う通りです。

ハーフというのは、ただの名称で、人格や国籍が『半分』という意味ではないのです。

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ミス・ジャパン

記憶に新しいとは思いますが、2015年のミス・ユニバースに選ばれた女性がハーフの子だったそうです。

これには、外国人妻を持つ僕でさえ「?」と感じたのを覚えています。

あまり上手な例えでは無いかもしれませんが

「一番おいしい和食は、たらこスパだ!」

と言われたような、そんな感覚です。確かにおいしいけど。

偏見

実は彼女がニュースになったのは、日本代表に選ばれたコトもそうですが、それ以上に「日本人の外国人への偏見を直したい!」というような発言でした。

日本人や日本の社会が、外国人に対して偏見を持っているというのは、事実だと思います。僕自身も感じます。

たとえば、僕の妻と同郷の外国人奥様が、アルバイトを探して近くの『ダイソー』に面接へ行ったのですが、落とされてしまったそうです。

落とされた理由は教えてはくれませんでしたが、なんとなく気持ちはわかりますし、その奥様も「外国人だからしょうがないネ」と、半ば諦めていた様子でした。

偏見と差別は違う?

しかし、日本が、本当に外国人への偏見が激しい国であるのなら、そもそもハーフの女性が日本代表に選ばれません。

先ほどの奥様も、その後、ある有名なホテルへ面接へ行って、『ダイソー』よりも良い時給で働いているのです。

もちろん、差別が全く無いとは言えませんが、卑屈になる必要は無いと思います。

ハーフであるコト、外国人であるコトのアドバンテージだってあるのです。

フィギュアスケート

さて、話は変わりますが、最近のスポーツニュースでよく話題になっているフィギュアスケート。

なんとなく「アジア人の活躍ばかりが目立つ」とはおもいませんか?

実は結構昔から、あのスポーツはアジアの人が強かったのです。

1992年のアルベールビルオリンピックでは、伊藤みどりという日本の選手と、これまた日系3世のクリスティー・ヤマグチという選手がメダル争いをしていました。

どちらも日本人みたいなモノなので、日本のフィギュア・ファンは両方を応援していたのです。

そして、どこからどう見ても日本人のクリスティー・ヤマグチ選手が金メダルを取ったのですが、流れたのは、やっぱり『アメリカ国歌』。

これがどうも、日本のファンには納得がいかない。

「絶対この人って日本人じゃん。アメリカはズルい!」と、僕なんかも思っていたわけです。

テニス

そして時代は流れて、今では逆に『アメリカ系日本人』の大坂なおみ選手が女子テニスで活躍しています。

今度はアメリカの人たちが「彼女はアメリカ人じゃん。日本はズルい!」と、思っているかもしれません。

でも、向こうにはウィリアムズ姉妹という超人(?)がいますから、「ズルい」とまでは思わないでしょうね。
(参考画像⇒ウィリアムズ姉妹

しかも、この大坂選手って、日本語がまだ拙いそうで、英語の方が流暢に話せるそうです。

もうこうなると、「日本人って、一体何がどうなったら、日本人なんだろう?」とか思ってしまいますね。

生地主義

たとえばアメリカなんかは、生まれた場所で国籍が決まる「生地主義」という方法が採られています。

だから、誰でもアメリカで生まれれば、アメリカ人なのです。

そういう『主義』を利用して、わざわざアメリカで出産するというズルい人もいるそうです。

父母両系血統主義

それに対して、日本は「父母両系血統主義」でして、両親のどちらかが日本人であれば、どの国で生まれようと、子供は日本の国籍を取得できるのです。

ウチの子供たちや、大坂なおみ選手は、親のどちらかが日本人なので、日本の国籍を取得することができるのです。

そういう2重国籍の人は、22歳でどちらかの国の国籍を選ばなけらばならないルールですが、選んだからと言って、もう一つの国籍が自動的になくなるかと言えば、そうでもないらしい・・・。

第一、日本では「日本語が公用語である」というルールもありませんし、「東京が首都である」というルールも無いそうです。

日本語がしゃべれないなんて些細なコトなんです(?)。

ルール

ルールがどうであれ、「自分は日本人だ」と思う人は、それなりの手続きをして日本人になってくれれば、僕はウエルカムです。

大坂なおみさんも、「日本食を美味しいと思うとき、自分は日本人だと感じる」とインタビューで言っていたそうで、それは日本人にとっても嬉しいコトじゃないですか。

日本の文化や日本人が好きで、どんな状況でも「自分は日本人だ」と言えるというコトが重要なのだと思います。

そういう人は、自然と日本のルールも守るのです。

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