外国で『料理をする』のは実験なのです。【料理は愛情!】

国々の違い

アメリカでの学生時代、無性に「すき焼き」が食べたくなって、醤油と砂糖と牛肉さえあればまあまあ近いものができるのではと思い、(生卵を食べるのはアメリカでは法律で禁じられていますのでやめておきましょう。)スーパーへお肉を買いにいったのですが、塊のお肉しかなかったのです。

お肉カウンターのマスターに「薄く切ってもらえませんか?」とたずね、スライスしてもらったのですが、それでも厚さ5ミリほどで「もうちょっと薄くならない?」とお願いすると「ヘイボーイ!あとは叩いて伸ばせばいいよ。ハハハ!」と言われました。

アパートに戻ってお肉をトントンしながら「すき焼きってこんなんだっけ?」と悩んだあの頃。

僕のなつかしい、思い出の一つです。

「お肉はスライスが主流」というのは日本だけなのでしょうか?

そういえばヨーロッパでスーパーに行ったときもスライスはハムばかりでお肉は塊だった様な気がします。
あと、お肉ケースの中に皮をむいたウサギがいた覚えも・・・。

あと、『ラーメン』作りにも挑戦したコトがありました。

アメリカのスーパーで、生の中華麺を見つけたので、一度ラーメンを作ってみようと頑張って、現地で手に入る材料で試行錯誤したのでみたのですが、あのスープを作るのはそう簡単なことでは無かったようなのでした。

僕が用意した材料は、骨付き鳥肉・玉ねぎ・ニンジン、あとピーマン(今思うとこれが失敗!)で、あと塩コショウと醤油があれば何とかなるだろうと思っていたのですが、出来上がったものは何か青臭い汁で、とても食べれたモノではなかったのです。

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手に入らない材料

アメリカ人はアメリカにいれば世界中のものが手に入ると思っているようですが、そんなことは無く、特に食べ物には困りました。

その① 3食やきそばがない。
その② 冷やし中華がない。
その③ 梅干・つけものがない。


もうきりがないくらいです。
でも、なぜか大きなペットボトルでポン酢があったのはいまだに謎です。

ヨーロッパの滞在は短かったので、現地で料理をするということは無かったのですが、スーパーへ行くと野菜が結構違いますね。見覚えがあったのはホントにじゃがいもくらいです。

アーティチョークってありゃ一体なんなんですか?僕には食べ物にさえ見えません。

そういえば、よくCMなんかで「日本は野菜の国」みたいな事を言ってたりしますが、たしかに日本は野菜の種類が多いですよね。

妻が最初、日本に来てスーパーで何もかも違う野菜を見てどう思ったのでしょうか。

僕がアーティチョークを見たときのようになんだこりゃ?と思うコトもあったでしょう。

もしかしてじゃがいも以外のほぼ全部が食べ方さえわからない未知の存在だったので、売り場でオロオロしてたかもしれません。

きっと見慣れない食べ物ばかりに囲まれて、ストレスを感じたことでしょうね。

いま彼女はお母さんになって、買い物カゴにねぎや大根を放り込む頼もしい(?)存在になりました。

僕の尊敬する人の一人です。

アメリカ人女性は料理をしない?

突然ですが、皆さん「ドラゴンタトゥーの女」という映画は観られましたか?

映画の中でメインの女性がインスタントラーメンをマグカップに入れて、電子レンジで調理する場面があります。

大体の日本人はそれを見て「ナベのほうが便利じゃね?」と思うのですが、この電子レンジを使った調理法、アメリカやイギリスではポピュラーな様でよくテレビや映画にでてくるのです。

アメリカ人は電子レンジが無くなると飢え死にします。割と本気で。

べつに僕はアメリカの食べ物はマズイとは思っていません。僕の大好きな食べ物はバーキンのワッパーcです。オールヘビーで。あとKFCです。アメリカの家庭料理もだいたい美味しいと思ってます。

しかし、アメリカ人女性は料理をほとんどしません。
彼女たちはしているつもりですがあれは手料理とは呼べません。

ではなぜそんなに料理をしないアメリカ人の家庭料理がおいしいのか?

説明いたしましょう。

彼女たちは一から料理を作らないのです。
彼女たちは作っているつもりですが、ちがいます。

アメリカでは「ハンバーガヘルパー」「ツナヘルパー」等と呼ばれるパッケージがよく売れています。日本でいう「マーボ春雨の元」とか「グラタンのもと」みたいなものです。彼女たちはそういったパッケージから料理することを「一からつくる」(From the scratch)と(恥ずかしげもなく)言うのです。
だから、大体だれが作ってもおいしいのです。

まあ、アメリカ人女性の悪口はここまでにしまして・・・。

料理は愛情

でもですね、別にパッケージから料理したって、出来会いのお惣菜を買って来たって、それは悪いとこでは無いのです。

そんな事は日本人だってやってます。

そこに「相手を思いやる気持ち」があれば御馳走になるのです。だからアメリカ人女性が料理ができなくても、愛情が無いというわけではないのです。

例えば、妻が最初日本に来たとき、彼女は貧乏学生で、彼女の住んでいたワンルームマンションには電子レンジなんで贅沢なものはありませんでした。

僕が始めて彼女の部屋へ行ったとき、彼女は「なにか食べるもの用意しますね。」と言って近くのスーパーで買って来たコロッケを温めようとしたのです。

お鍋に水を入れてザルを乗せて・・・そう、蒸しはじめたのです。

出来上がったものは既に別の食べ物でした。
味は・・・まあ想像のとおりです。

ただ、お金のない彼女が僕のためになんとか暖かいものを食べさせてあげたいという気持ちが伝わって、そのとき「この人、きっといい人なんだろうなあ」と思ったことを覚えています。

・・・いまは・・・

もちろん電子レンジを使ってますよ!

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