よく「英語には敬語がない!」と言う人がいます。
もちろん、『敬語』というモノ自体が、日本特有のモノですので、「無い」のはあたりまえですが、丁寧な言い方というのは英語にもあります。
そういうモノが全く無いとすると、女王様や大統領と話すときに、どうすれば良いかわかりませんヨ。(もちろん、話す機会なんてありませんが・・・。)
だいたい『敬語』っぽいモノが無い言語のほうが、ありえないのです。
No, thank you.
アメリカ人だって、礼儀正しくしたいときがあったり、キザに振舞いたいときもあります。
そんなときは、ちゃんと(?)丁寧なしゃべり方をするのです。
たとえば、中学校なんかでも習う「No, thank you.」なんていう言い方も、とても丁寧な、良い言い方です。
コレが言えるだけで、アメリカなんかでは「結構育ちの良い人」とか思われたりします。
昔の英語
『丁寧』とは少し違いますが、日本の「サムライ言葉」みたいなのも、英語にあったりします。
最近流行の「ゲーム・オブ・スローン」や「ハリーポッター」シリーズを、英語で見ている人は知っているかもしれません。
「you」のところを「thou」とか言ってみたり、語尾の「s」を「th」で発音してみたり、子供が騎士の真似をするときには、そんなコトをするのです。
乱暴な言い方
また、英語は日本語と同じように、乱暴な言い方をする場合は、文章が短くなる傾向があります。
例えば、
上品「立っていただけますか?」
丁寧「立ってください。」
乱暴「立て!」
みたいな感じで、だんだんと言葉が短くなっていくというコトですね。
英語でも
上品「Would you please stand up?」
丁寧「Please stand up.」
乱暴「Stand up!」
という感じで、同じように、言葉が短くなっていくのです。
余談ですが、一度冗談で、アメリカ人の友人に「日本語で『サル』は、乱暴な言い方で『エテ公』って言うんだよ」と教えてあげると、喜んで、それ以降「エテコ!」が口癖になったアメリカ人がいます・・・。
悪い言葉を付け足す
しかし、英語には、もう一レベル、乱暴というか失礼な言い方があります。
それが「悪い言葉を足す」方法。
その「悪い言葉」というのは、日本でも有名なあの「F」から始まる言葉です。
ソレを足すと「Would you ●ucking stand up?」という、英語初心者には丁寧なのか、乱暴なのか、よくわからない言い方になるのです。
もっと失礼な言い方をしようと思えば、全部の単語の前に「F言葉」を付け足せば良いのですから、そんなに難しかしくはありません。
もし、自分が怒っている事を「F言葉」を使って表現したい場合は、出来るだけ丁寧な言い方に付け足すと効果的でしょう。
実は、コレって日本語でも同じで、怒っている人が丁寧な話し方を始めると、怒りがもっと伝わったりしますよネ。
ハーフのタメ口はおかしい
こんなに英語には色々な言い方がありますので、ハーフタレントが「タメ口」しかできないというのは、おかしいのです。
もし、彼らが、英語から日本語に直して会話をしているのであれば、知らない人や目上に人には、やっぱり丁寧に話すハズでなのです。
もちろん英語では、年齢が離れていても、名前で呼び合ったり、フランクに話すこともありますが、丁寧に話さなければならない場合は、丁寧に話すのです。
ハーフタレントの「タメ口」は、欧米風なのでは無く、彼らのキャラなのです。
日本語の敬語。
日本語の「敬語」という言葉は「敬う言語」と、書きますので、尊敬する人にだけ使うモノだと思われているかもしれませんが、そんなコトもありません。
たとえば、自分と距離を置きたい人にも、日本人は敬語で話したりします。
だから、仲良くなりたい人には「もう敬語はいいよ~。」とか言うのです。
また、先ほど言ったように、怒りを表す場合に敬語をつかったり、なんなら相手を見下すときにも、敬語をつかったりするのです。
たとえば、ヒーロー物の番組なんかで、ヒーローが悪役の最後のボスに出会うと、相手のボスは「ホホホ、よくココまで来られましたね~。」みたいなコトを敬語で言ったりするのです。
この場合は相手を尊敬しているのではく、見下しているのです。
なので、ハーフタレントのみならず、「オレは敬語は使わない!」なんて言っている日本の若者は、日本語をマズ理解していないのです。
でも敬語は難しい。
しかし、敬語をしっかり、間違えずに話すのは、僕のようなオッサンにも難しかったりします。
日本語は難しいのです。
でも、丁寧に話すというコトは誰でもできるハズですし、もし間違えていても、それで気を悪くする人は、そんなにいないはずです。
なので、英語でも日本語でも、先ずは「丁寧に話す」コトを心掛けると、人間関係は少々ウマく行ったりするモノなのです。
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