今から5年ほど前、僕はミュージシャンという夢をあきらめ、実家の家業を継いで数年経ったころでした。
子供も3人になりましたので、今まで住んでいた築35年の借家も手狭になってきたのです。
「そろそろ『大きな買い物』するかあ~。」と、妻と話し合って、物件を探すことになりました。
そのころは景気もドンゾコでしたので、ハウスメーカーなんかも「何とか売らなくちゃあ!」と意気込んでいたのでしょう。
新築の物件が安いのです。
最初のうちは、中古のおウチも考えていたのですが、全然値段が変わらないので、値段の安い「建売新築」を探すことになりました。
(もしかすると、今でもそうかもしれませんね。)
田舎はすばらしい!
色々と物件を見て回ると、やっぱり欲も出てきてしまって、
「せっかく田舎なんだから、週末にはお庭でバーベキューくらいできるような、広い場所がいいなああ~。」
と、不動産屋さんを困らせるような発言をしてしまい、そのせいで田舎町のさらに田舎へと範囲は広がったのです。
でも結果、お値段も抑えられて、良い方向に向かったのでした。
最近のおウチはすばらしい!
自分で建てるならともかく、もう完成してあるおウチを購入するわけですから、細かいところまでチェックはできます。
ただ、最近のおウチは安いからといって「品質が悪い」というコトはなさそうです。
見せていただいたおウチは、どれもキレイで、ドコが悪いなんてこともありませんでした。
また、大体のハウスメーカーは、数年ほど品質保証もしてくださるというコトでしたので、そういう面では心配はありませんでしたね。
お風呂
特に、最近のおウチのお風呂は良いですね。
長年古い建物に住んでいたので、お風呂がキレイなだけで感動モノなのに、今のお風呂の高性能なコトといったら、もう近未来SF映画のようです。
洗濯物を乾かせたり、ちょっとしたサウナ的な使い方もできたり、もう「いたせり、つくせり」って感じですね。
キッチン
あと、キッチンですよ。
今風のおウチは、やっぱり良く考えてありますね。
昔はシンクに立つと、顔は窓の外を向いてしまい、家族と会話ができませんでしたが、今はカウンターキッチンという素晴らしいモノがあるのです。
これだと、家族の顔を見て台所仕事ができるわけです。
ちなみに、このカウンターキッチンというのは、別に欧米のモノというわけではありません。
僕が留学中、ホストファミリーのおウチにあったキッチンは外向きでしたし、ヨーロッパの妻の実家も、キッチンはちゃんと(?)外向きでした。
今ではどうか知りませんが、ドラマなどを見る限りでは、カウンターキッチンというのは、欧米ではそんなにポピュラーではなさそうです。
『個性』がない?
でもやっぱり、建売の物件というのは、良くも悪くも『個性』がないのです。
たとえば、ウチの場合は、子供が3人もいますので、本当は一人ずつにお部屋が欲しかったわけです。
しかし、どれだけ探しても、みつかるのは、一階に大きなリビング・キッチンと和室、そして2階に3部屋という、判で押したような間取りばかり。
こういう和室って、だいたいリビングと繋がっていますので、寝室として使うには、ちょっと場所が悪いですね。
あと、壁紙。
「白色」というか「クリーム色」というか、まあ、無難な色です。そりゃそうでしょう。
オレンジとかグリーンとかもカワイイと思うんですけど・・・そういうのだと、売れないんですかね。
まあ、それは後々、自分たちで頑張るしかないですね。
土地柄?
あともうひとつ、気をつけないといけないのは、立地というか土地柄というか「どういう人たちが回りに住んでいるか」というコト。
こればかりは、建物の問題と違って、いくらお金があっても問題は解決しません。
ただ、こういうコトってなかなか調べようがありませんよね。
しかし、場所を見てまあまあの推測はできたりするものです。
たとえば、周りが全部新しいおウチで最近できたニュータウンとかなら、皆さん新しい人たちというコトです。
もしかすると、ゴミ捨て場の位置さえまだ決まってないかもしれません。
逆に、近くに古い集落が残っているなら、古くから住んでいる人も多くいるというコトがわかります。
そういう場合は、年行事のお祭りなんかにも、参加しなければならないでしょうね。
長い付き合いになるのですから、面倒でも、そういうのには、顔を出さないといけません。
ゆっくりその場所を観察してみましょう。わかるコトも多いですよ。
銀行の融資
僕は立場上「会社員」になるのですが、働いているところが実家の家業というコトもあり、銀行さんは「会社の状態のわかるモノがほしい」というコトで、色々な書類を請求されました。
この場合、「会社の状態」というのは、ウマくいっているのかどうかという意味です。
でもまあ、「会社の状態」も「お給料」も、融資という面ではギリギリのラインなのでしたが、こういう時に、外国人妻がいてよかったですね。
銀行さんだって人間なのです。
遠い異国の地から日本に嫁いで、困った顔をしていると、助けたくもなるのですよ。
僕たちはギリギリセーフでローンが降りたわけです。
こういう場合、外国人妻は『おススメ』なのです。
新しい生活
そういうわけでして、今では庭付き一戸建てで、週末にはバーベキューもできるおウチに引っ越したわけです。
古くから住んでいる人も多い町内なのですが、ウチの一角は新しいおウチが並んでいて、新顔の仲間もいるので、ちょっと良かったですね。
僕たち家族にとっての、新しい生活が始まったのでした。
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