妻は日本の文化にそもそも興味がないようです。
お寺や仏像を見ても「すごいワあ!」とも思わないようですし、アニメやポップカルチャーにも「なんか子供っぽい・・・」としか思わないらしいのです。
いやまあ、日本人である自分だって、お寺とかは興味ないですし、もうアニメなんかも見ないので人のことは言えないんですけどね・・・。
そういえば一度、博物館へ夫婦で行ったことがあります。
縄文時代の土器や絵画を見て「これってだいたいローマ時代くらいのもの?」と聞くので「それくらいじゃないかなあ・・・。」と答えると、「うーん・・・。日本人はもっと頑張っても良かったんじゃない?」などと言うのです。
僕は「はあ?なんだって(怒)」と気を悪くした覚えがあります。
ハイハイ。ヨーロッパ素晴らしいです。あんたが一番。あんたが大将。えらい。立派。
ホントに「Youは何しに日本へ?」と聞きたくなりますね。
注:日本の縄文時代は一万年くらいあって、ローマ時代と重なるのはそのうちの四百年ほどだそうで、簡単には比べられません。
日本の影響力
だからといいうコトでもありませんが、たまにホントに「何で日本に来たの?」と聞いたりします。
妻が言うには「日本語の勉強しに来た。」って言うのですが、興味の無い国の言葉覚えたってしょうがないはずなので、もうちょっと理由がほしいところです。
どうも彼女はドイツへ行ったりイギリス行ったりと、いろんな言語を学ぶのが好きだったみたいです。
ただ、本当の理由は自分の家にいることが苦痛だったらしく(その辺は家族の問題?)語学勉強という理由で、いつも家から離れていたかったそうな。
最終的に日本を選んだ決定的な理由は特には無いらしいのですが、どうも小さいときから日本のテレビアニメは見ていたと言っていました。
今ではそんなにアニメは好きでは無いらしいですが、やっぱり小さいときは「おはようスパンク」(懐かしい!)だの「うる星やつら」だの日本のアニメを結構見ていたようです。
欧州のアニメファン
現地では、日本製アニメにはテーマソングを新たに作って差し替えていることもあるそうですが、日本語のままの場合も多く、ここの国の人たちは皆「鋼鉄ジーグ」(これも懐かしい!)の主題歌を日本語で歌えます。おかしいでしょ?
原作者の永井豪さんはヨーロッパではヒーロー扱いで、特に「ゴルドラック」(原題:UFOロボ グレンダイザー)は今でも壮絶な人気を博しており、フランスでは視聴率100%を記録したという逸話もあります。
なので、ヨーロッパの人のほうがアメリカ人なんかよりよっぽど日本のアニメを知っていますので、ヨーロッパ人の女性をナンパする事があったら「ラムちゃん」の絵を見せて「この子知ってる?」とか言うと成功率が上がるかもしれません。(又は変態扱いされるかもしれません。)
あと、アニメ以外では何故か「風雲たけし城」がえらい人気だったそうな・・・。
ヨーロッパの子供たち(よほどの上流家庭で無い限り)はみんな日本のアニメを見て育っているので日本が嫌いな人などほぼいない・・・らしく、「もし日本が中国とかに占領されても、ヨーロッパでまた十字軍が結成されて助けに来る」ほどだそうです(?)。
ははは。それはなんと心強い・・・。(ホンマカイナ?)
なので、妻が始めて日本に来て感動したのは・・・
実は「学生服」。
いままでアニメでしか見たことが無かったので実物を見ると「うわーホントに着てる!!」と喜んだようです。
欧州テレビ事情
実はうちにはテレビがありません。
前は小さなブラウン管テレビがあったのですが、それが故障してからはデジタル化の波に乗れないまま今に至ってます。
最近は日本でもそういったテレビの無い家庭が増えている様ですが、まだまだ少数派です。
それでも子供たちは「妖怪ウォッチ」や「ラッスンゴレライ」等いろんな情報をお友達から得ているようで時代に取り残されているという感じはしません。
ほんのたまにですが、妻の母国の実家など遊びに行くと、子供たちも僕もテレビにかじりついて見てしまいます。もちろん言葉はわかりませんが、それがまあまあ面白いようなのです。
イタリアのテレビ番組というのは・・・
アニメやヒーローものは日本製、ドラマ・テレビ映画はアメリカ製、昼ドラ・恋愛ドロドロ系はアルゼンチン製・・・
と結構、国際的なのです。
では、母国で製作している番組はどんなモノかと言いますと、そのだいたいがトークショーで、メインの司会者がゲストさんを呼んでお話を聞くというスタイルなのです。
しかし、最後は何故か水着のお姉さん達がどこからともなく現れて、踊り騒ぎます。
もう踊る踊る。そこでエンドロール。(なんじゃそりゃ)
「お達者倶楽部」みたいな朝早くのご老人用のじーさま・ばーさまご用達トークショーでも同じく、最後は水着のお姉さんが踊りに踊ってジ・エンド。
なんとまあ、イタリアらしいと言いますか・・・どうなんでしょうね?
あと、真夜中になると下着姿の女性が電話をしているCMが延々と流れます。あれは一体なんだったんだろう・・・?
妻はどうも小さかったときはテレビっ子だったらしく、今では「テレビのために無駄な時間を使ってしまった」と感じているようです。
そういうわけで、今うちにテレビが無い状態を彼女は大変快くおもっているようです。
そうして、とうとう子供たちはしょうがなくYouTubeを見るようになりましたとさ・・・。
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