外国人を『おもてなし』 気に入ってもらえる『和食』とは?

ウチの日常

前にも何度か書きましたが、僕は妻の母国語ができません。

なので彼女のご両親とは言葉が通じないのです。これって・・・

なんて幸運なことなのだろう!

とたまに思ったりします。

もちろん結婚相手のご両親と良好な関係を築いておられる方も多いとは思います。うまくいっていない方もおられるでしょう。

ただ、僕の場合は言葉が通じないものですから成功も失敗もないのです。

多くの人が避けて通れない心配事の1つを、まあ避けて通れたわけです。これはホントにラッキーだと思うのです・・・。

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お寿司を切りたい?


でもたまに、日本にお義母さんが訪問に来たりします。ほんのたまに。

やっぱり『おもてなし』しなければなりませんので、色んな所へ遊びに連れて行ってあげたりします。

しかし相手は、まあまあのお年を召された女性です。

お寺や仏像なんて、有名ど ころを2つ3つ見れば、興味のない方には十分でしょう。だからと言ってUSJやディズニーのアトラクションを2~3時間並ばせるのも可愛そうです。やっぱ り海か山か、でもお買い物なら街がいいかも・・・。

あと、食事。

たとえば、私たち日本人が西洋文化にあまり触れて来なかったおじいちゃんおばあちゃんをヨーロッパに連れて行けばどういったことになるでしょう?

「お箸は?」
「お茶は?」
「お漬物たべたい!」

など慣れない習慣に戸惑うことは容易に想像できることでしょう。

そうです。その逆のパターンがおきるのです。

一度、廻るお寿司に連れて行ってあげたのですが、あたりまえなのですが、やっぱり・・・

お箸しかない。

フォークはデザート用のがありましたが、どうも「お皿の上で切って食べたい」とのこと。

「ナイフなんか置いてないよ」と説明しても「口より大きなものを、切らないでどうやって食べるのですか?」と、逆に質問されました・・・。

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(お寿司をナイフとフォークで食べるお母さん。最近絵が上手になったと思う。)

そのくせ、ワサビにスプーン突っ込んで口に運ぼうとして、みんなで「待て!それは駄目!」と手を掴んだのですが「ピスタチオのペーストかと思ったの」・・・って。

そんな不思議な食べものがあるのかと、まあ、こちらとしてはホントに気が抜けないのです。

気が抜けないお義母さん

そんなお義母さんなのですが、ご主人(妻のお父さん)を亡くされた後、結婚相談所でボーイフレンドを見つけてデートを重ねているらしく、文化の違いなのか、それとも彼女が特別アクティブなのかはわかりませんが、こちらの方面でもまだまだ気を抜くことは出来ないようです。

しかし、そういうのっていいですよね。

歳をとっても恋をできるというのは、なんか生物的に必要とされている感じがして長生きできそうです。

そういう面は素直にアチラの文化は素晴らしいと思います。

お気に入りは・・・焼肉?


先ほども言ったように、妻のお母さんは日本にタマーーーにきます。ほんのたまに。

せっかく関西に住んでいますので、京都の清水寺や奈良の法隆寺などの有名な場所へは連れて行ってあげたのですが、やっぱりそんなに興味はなさそうです。

僕もお仕事をしていますので、長いお休みも取ることはできず、おいしいものだけでも食べさせてあげたいとは思うのですが・・・、僕の地元にはあまり有名な食べ物というのがありません。

しかも、お寿司をナイフとフォークで食べようとする、まあまあのアジア音痴なものですから、少々気を使います。

あとついでに、素手で食べるものも嫌いだそうです。

なのでハンバーガーやフライドポテトなんかのファーストフードや手で食べるサンドイッチなんかも苦手なのです。

タコスなんかもチョッとイヤだったかなあ。

「じゃあアメリカンな食べ物もダメじゃないか?」と思ったりもしますが、お寿司だってホントは手で食べるのが正解ですからね。なんとか慣れて欲しいものです。

そういうわけでして、インド料理行ってみたり、お好み焼きへ行ってみたり、ファミレスなんかも行って色々ためしてみたわけです。

そんな中でも、焼肉はやっぱり美味しかったようで、同じ焼肉屋さん(きもーちお高いレベルのお店)に一週間で3回も行ったりしました。

さすがお肉は、全世界共通なのかもしれません。
そんなのウマいに決まってますよね。

その焼肉店は、仕事でちょっとお付き合いのあったお店なので「まあ他のお店へ行くよりも・・・」といった理由で行ってたのですが、やはりそこも、フォークはあってもナイフは無くて、事前に電話で伝えて、小さめにお肉をカットしていもらったのでした。(無理言ってすみません。)

キムチなんかもイケた様子で「この辛いキャベツはなんか元気が出るね。」とご満悦。

そんな感じの日本滞在も終盤となり、そろそろ最後の食事に。

「どうだった?最後に行きたいお店はある?」と僕が聞くと、お母さんは、

「恥ずかしくて言えない」と答えるのです。

「え・・・? 食事に『恥ずかしい』なんてないよ。今日が最後なんだから、どこでも好きなところへ行こうよ。」と僕が言うと、お母さんは小さい声で、

「・・・ヤキニク・・・。」と言いました。

そして、僕たち家族はその週4回目の焼肉屋さんへ食事へ行ったのでした。

うーん。ちょっと恥ずかしかったかも・・・。

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