アメリカでの『日本車』というブランド

ドラマ・映画

アメリカはよく『クルマ社会』と言われたりしますが、全くその通りで、一説では国民の30%がクルマ関係の仕事をしているとも言われています。(でも、もしかしたら日本でもそれくらいいるかも?)

州によっても違いがありますが、だいたい十六歳からクルマの免許も取れますので、若い男の子なんかはクルマ好きも多く、高校生がクルマで通学なんてコトもあります。

そういった若い子たちは、よっぽどのお金持ちでない限り、お父さんの『お下がり』的なクルマを乗っていて、大体がオンボロなのですが、たまにスポーツカーとかに乗っている高校生もいたりするのです。

もちろん、クルマに乗っている男の子はモテます。

土地柄にもよりますが、シボレーやフォード等の『ピックアップ』と呼ばれるトラックが、何故か男の子からも女の子からも「カッコいい!」なんて言われてたりするので、ちょっと感覚がわからないですね。

そして、日本車も多く走っています。

僕がアメリカにいた頃は、90年代に入る頃でしたので、今とは少し状況は変わっているかもしれませんが、その時代は日本車というと「安くて壊れにくい」というイメージで、高級なブランドとは言えませんが、粗悪品でもない、都合の良いクルマというイメージでした。

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日本車の『アメリカ名』

台湾移民の家族がアメリカで白人社会に馴染もうとする『フレッシュ・オフ・ザ・ボート』というドラマを最近また妻と見はじめるようになりました。

なかなか面白いコメディードラマで、時代背景は90年代半ばのフロリダが舞台です。その時代の流行したヒップホップソングなんかも流れて、僕には懐かしい感じのする、おススメドラマです。

主人公はその家族の中学生(?)の息子なのですが、お父さんの義理の兄がその家族に自慢しようとスポーツカーをコレミヨガシに乗りつけるシーンがありました。

その車がマツダのロードスター

ただ、僕と妻はアメリカのドラマは英語で鑑賞していますので「ロードスター」という言葉は出てきません。出てくるのは・・・、そう「ロードスター」のアメリカ名「ミアータ」。

僕は最初それを知らなかったので「一体なんの話をしているのだろう?」とドラマを見ながら考えていたのですが、終盤でやっと車の名前だとわかり、安心しました。

ただ松田宮田なんて苗字が並んでいるようで日本人には変な感じですね。

日本の車が外国で違う名前で売られているというのは結構みなさんご存知でしょうが、一つ一つのアメリカ名を知っている人は少ないと思います。

たとえば、日産テラノは「パスファインダー」だったり、キューブは「ゼン」だったりするのですが、その理由は僕にはなぞです。

実際、アメリカで販売される際にメーカーが変わる車もあります。

三菱の「コルト」はアメリカではシボレーのエンブレムが付いてあった覚えがあり、乗せてもらうとシートベルトには日本語で注意書きがある上、三菱のマークまで書いてあったように思います。

いろんな事情があるようですね。

日本産スポーツカーの『ステータス』


後もうひとつ、そのドラマをみてて思ったのが、

「その時代、アメリカでもロードスターは自慢できるほどの車だったのだろうか?」

ということです。

アメリカでどのくらいの価格だったのかは知りませんが、もちろんスポーツカーですし、本当に運転を楽しむこと意外には用途のあまりない車ですので、そのためだけに購入できる人は日本であっても、まあまあ裕福か車好きなひとだとは思うのです。(その割にはよく売れてますよが・・・!)

車社会のアメリカだともっとほかにも選択肢がありそうな気もしたのですが、調べてみると、どうもこの車は米国での先行販売が先らしく、この車の大ヒットを受けてMGやフィアット、BMWやベンツも小中型スポーツカーを開発するに至ったそうです。

なかなか凄い車なのだそうです。

僕がアメリカにいた頃は貿易摩擦による日本車ボイコットもやっと落ち着いてきたくらいの時期でしたが、皆さんまだなんとなく「しょうがないから」日本車に乗っていたという雰囲気があったので、(だからシボレーのエンブレムが付いてたのか?!!)日本産のスポーツカーというのが”ステータス”になるのかは不思議でした。

しかし、今はそうでもないようでして、米国でのGTRの人気はポルシェよりも上だという人もいたります。

もしかしたら、この松田宮田がその先駆者だったのかもしれません。

アメリカでの日本車人気は価格や利便性だけではなく、ブランド性も手に入れてきたように感じます。


しかし、ココでトランプ大統領ですよ。

「日本のクルマはもういらない!日本車には高い税金を掛けて、アメリカのクルマを優遇するぞ!」・・・的なコトを仰っています。

日本の多くの方はご存じかもしれませんが、実はアメリカで走っている日本車というのは、大体がメイド・イン・アメリカでして、アメリカ人が組み立てているのです。

そして、クライスラーやシボレーといった、いわゆる『アメ車』は、工場がメキシコだったりするわけでして、日本車に税金かけたら、困るのは、アメリカ人です。

次期大統領がそこの部分を本当に理解しているのかは謎です。

日本在中のアメリカ軍基地に日本政府が相当なお金を出しているコトも、知らなかったようですし、彼の政治教育はまだまだこれからなのかもしれません・・・。

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